名探偵コナン(1〜58巻) 青山剛昌 

 

青山 剛昌 / 小学館(1994/06)
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素晴らしい推理で大活躍だった高校生探偵・工藤新一。 でもある日黒ずくめの男たちが怪しい取引をしてるのを目撃してしまい、毒薬を飲まされてしまう。気を失い目覚めたとき彼は子供にもどってしまっていた。
仮の名は「江戸川コナン」 彼は元の体に戻るべく、情報をし入れるため探偵の父をもつ幼馴染の毛利蘭の家に転がり込む。阿笠博士の助けを借りつつ、へっぽこ探偵の毛利小五郎の替わりに名推理を展開していく。

少年サンデーで連載されてるマンガです。
結構長く続いてますねぇ。
いつ終わるんでしょう?(笑)
作中ではサザエさん状態で同じ一年を繰り返してるので、蘭なんかは新一に見せるための水着を何着買ったことか(笑)
サザエさん状態になるのは人気作品ゆえということでもありましょう。
この作品「江戸川コナン」は「江戸川乱歩」と「コナン=ドイル」。「毛利蘭」は「モーリス=ルブラン」。「工藤新一」の「工藤」は松田優作主演の「探偵物語」から取って来てるし、遊び心もたっぷり。
登場人物の名前だけでも面白い。
それに、「怪盗キッド」という世紀の大泥棒とコナンの対決も見物ですよ。大抵探偵VS探偵というと探偵の勝利で終ると言う感じですけど、怪盗キッドも良い味だしてます。このキッドが主役のコミックスもでてます。

でも週刊誌に連載されている割に作りこんだトリックでうならせてくれます。
どの事件も良く考えられてるなぁと感心です。
もちろん中には強引な展開とかむちゃくちゃなトリックとかないわけではないけれど、小説でもありうることだからそこは気にせずに。

中でもコミックス19巻に収録されてる「蒸発した文士」という事件は、行方不明になった人気小説家が出版社に送ってくる原稿に暗号が隠されてるという話なんですが、この原稿をよく読んでみてほしいです。
暗号が隠れてるにも関わらず、ちゃんと話が繋がってるのです。
こんな細かいところまで手を抜かずに良く考えたなぁと作者の熱意に感心しました。

コミックスの見返しには「名探偵図鑑」と称して国内外の名探偵達を紹介しています。
結構もれなく紹介されているので、本を読む指針になります。
このマンガで推理モノに興味をもち、さらに小説に興味を持ってくれる子供が増えたらなぁと一ミステリファンとしては希望します。