ロシア紅茶の謎 有栖川有栖 

 

有栖川 有栖 / 講談社(1997/07)
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作詞家が中毒死。彼の紅茶から青酸カリが検出された。どうしてカップに毒が?表題作『ロシア紅茶の謎』を含む粒ぞろいの本格ミステリ6編。エラリー・クイーンのひそみに倣った『国名シリーズ』第一作品集。奇怪な暗号、消えた殺人犯人に犯罪臨床学者・火村英生とミステリ作家・有栖川有栖の絶妙コンビが挑む!

国名シリーズ第一弾。
基本的に国名シリーズは短編集です。
火村教授と有栖のかけあいは秀逸です。

『動物園の暗号』
 動物園で飼育係が殺された。
 彼の手には犯人を示すと思われる、動物の名前が書き連ねられた彼の作った暗号が!
 この暗号良く出来てます。
 ひらめきのある人なら解けるかもしれません。
 チャレンジしてみては?

『屋根裏の散歩者』
 江戸川乱歩へのオマージュですかね?
 被害者のダイイングメッセージと、被害者の残したメモを頼りに犯人当てが出来ます。
 発想が面白いです。

『赤い稲妻』
 マンションから転落したモデルの女性。
 線路内で立ち往生した車が電車に衝突、中から女性が発見された。
 彼女たちは一人の男性の愛人と妻だった。
 1時間と置かず、起きた事件。
 果たしてその真相は?

『ルーンの導き』
 ルーン文字の書かれた石によって犯人がわかると言うダイイングメッセージもの。
 ・・・正直、これを解けた火村先生すごいですよ。
 ムリ。

『ロシア紅茶の謎』
 表題作。
 毒を入れる動機は全員に、しかし機会は全員がなかった。
 一体誰が?いつ?
 トリックは・・・大胆過ぎない?

『八角形の罠』
 ミステリ劇の小説化。
 読者への挑戦状も入ってる短編。
 実在の舞台を想定して書かれているので、臨場感にあふれていると思う。
 ちなみに舞台は『尼崎アルカイックホール・オクト』