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亜愛一郎の狼狽 泡坂妻夫 

 

泡坂 妻夫 / 東京創元社(1994/08)
Amazonランキング:68,511位
Amazonおすすめ度:


人気のない宮前空港で、折からの驟雨にずぶぬれになって、約二時間も佇んでいる中年男がいた。宮前署の羽田刑事だ。彼はまもなく到着予定の旅客機を待っていた。この機の離陸直前、何者かが爆破予告をしているのだ。ふと目を転じた羽田は「ああ、ああ」とカラスのような声を立てながら、写真機のそばを動き回る三人の男に気がついた。中でも、長身の美青年の奇妙な動きが・・・。隙のない服装と端麗な顔立ち、だが、その挙動は常におどおどして落ち着きがない。ユニークな名探偵・亜愛一郎が次々と難事件に挑戦する傑作事件簿!

短編集です。
全8話。

「DL2号機事件」
「右腕山上空」
「曲った部屋」
「掌上の黄金仮面」
「G線上の鼬」
「掘出された童話」
「ホロボの神」
「黒い霧」

衆人環視の中の殺人や、雪上の密室殺人、誤字だらけの童話に隠された謎、戦時中ホロボ島で起こった密室殺人の謎・・・などさまざまな謎が詰め込まれています。
短編にもかかわらずぎゅっと凝縮されたミステリです。

とぼけたキャラの亜愛一郎もステキです。
ほよほよ〜としながら謎を解いていく・・・。

どの作品も読みやすく読み応えのある作品集です。
ぜひ一読を!