覆面作家は二人いる 北村薫 

 

北村 薫 / 角川書店(1997/11)
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姓は<覆面>、名は<作家>。本名、新妻千秋。天国的な美貌を持つ弱冠19歳の新人がミステリ界にデビューした。しかも、その正体は大富豪の御令嬢・・・・・・ところが千秋さんには誰もが驚く、もう一つの顔があったのだ!? 「推理世界」の若手編集者、岡部良介を混乱させながら、日常世界に潜む謎を鮮やかに解き明かす。

全3冊で完結で、全て短編となっています。
設定が面白いです。
ここでどういう設定なのかをいってしまうとおもしろくないので、ないしょです。
世間離れしたお嬢様が(テレホンカードが何か知らないレベル)明晰な頭脳で謎を解いていきます。
大きな謎もあれば日常の些細な謎もあり。
ほんわかした感じの、やさしい雰囲気のお話です。
それに全て短編 ですから、読みやすいです。
明るいタッチで文章も流れがよくて、グイグイ引きこまれるってほどじゃないですけど気付いたら流されてるって感じでしょうか。
血なまぐさい話はほとんどないので、読後はさわやかでです。
これなら分量的にも通勤中にも読めますから、軽く推理小説読みたい方にもお薦めです。
もちろん本格好きの方にも耐えられる本格推理ですから読んだことのない方は一読の価値ありです。