金閣寺に密室 鯨統一郎 

 

鯨 統一郎 / 祥伝社(2000/03)
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時は室町、三代将軍足利義満の時代。 義満はかなりの老体であるにもかかわらず、好色家で傲慢且つ不遜な独裁者として君臨していた。 人の妻を差し出させたり、皆の前で侮辱したりと好き放題する義満。 その義満が何重にも警護された金閣寺の中で殺されます。 しかしそこは密室で、警護していた兵達は義満が金閣寺に入ってから発見されるまで不審人物をまったく見かけることもなく、動機のある人間、ほぼ全員にアリバイが。 その謎の解明を世阿弥は一休に依頼します さて一体だれが犯人なのか? そして密室の謎は?

この作品はアニメでもおなじみ一休さんが名探偵!という話です。
この話にはアニメにも出てきた新右衛門さんも出てきますし
能の大家である世阿弥なんかもでてきます。
有名なとんちエピソード、「屏風のトラを捕らえる話」や「このはしわたるべからず」などが織り交ぜられて話が進みます。
一休さんが割とリアルに描かれてます。
そのエピソードに至る事情も、一休さんを生身の人間として捕らえやすくなっています。

しかし私としてはアニメの影響か一休さんが京都弁で「わて、ほんまにかなわんわ」とか「よろしおす」みたいなしゃべり方をしてると違和感が・・・(苦笑)
京都やねんからそっちが正しい可能性の方が高いというのに・・・。

犯人もトリックもへぇと思いました。
もうちょっと書きこんだ文章でもいいかもしれないですね。若干ライトな感じがします。