塗仏の宴―宴の始末― 京極夏彦 

 

京極 夏彦 / 講談社(2003/10)
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「愉しかったでしょう。こんなに長い間、楽しませてあげたんですからねぇ」。その男はそう言った。蓮台寺温泉裸女殺害犯の嫌疑で逮捕された関口巽と、伊豆韮山の山深く分け入らんとする宗教集団。接点は果たしてあるのか?ようやく乗り出した京極堂が、怒りと哀しみをもって開示する「宴」の驚愕の真相。

関口は取り調べで「多分僕がやった。やった僕は逃げていった」と供述する。
崩壊寸前の関口の精神。
木場の家族や、敦子などにも及ぶ怪しげな宗教団体の魔の手。
同時多発的に起こった6つの宗教団体は危険さと信者を増しながら、韮山へ向かう。
伊豆で起こった村落消失事件との関係は?

『支度』で狂乱の世界に足を踏み入れたわけですが、『始末』では京極堂の憑物おとしが始まるまでその『狂気の世界』は加速していきます。
過去のキャラはフル出演です。
このゲームは何のために。
そして誰が。
多くの人を巻き込んで、ようやく終わりに見える真相は?

いや〜長いです(笑)
一日じゃあ無理でしょう(笑)
謎が謎を呼んで訳がわかりません。
しかし、京極氏は細かく伏線を張ったり、同時間の事柄を別のサイドから見たりするので、適当に読み流していると、事柄がリンクしていることに気付かないかもしれません。
文庫とはいえ持ち運びに不向きな分厚さですので(笑)休みの日に読まれたほうがいいかと思います。