陰摩羅鬼の瑕 京極夏彦 

 

京極 夏彦 / 講談社(2003/08/09)
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白樺湖畔に聳える洋館『烏の城』は、主の五度目の婚礼を控えていた。過去の花嫁は何者かの手によって悉く初夜に命を奪われているという。花嫁を守るように依頼された探偵・榎木津礼二郎は、小説家・関口巽と館を訪れる。ただ困惑する小説家をよそに、館の住人達の前で探偵は叫んだ―おお、そこに人殺しがいる。

京極堂シリーズ第七弾。
前作『塗仏の宴』が物凄く分厚く、内容も入り組んだものだったので、感覚がおかしくなってしまったのかね?
軽く感じられました(笑)
う〜ん、麻痺してるかも(苦笑)

『烏の城』の主・由良元伯爵関口にこう訊ねた。
「貴方にとって生きて居ると云うことはどのような意味を持つのです―」

つまりこの作品は「生と死」をまともに扱ってる作品ですね。
主に登場するのは、『烏の城』の主と花嫁、そしてその親類縁者。
結婚式の来賓及び花嫁を守るための探偵として呼ばれた榎木津と、目が見えなくなったと云う榎木津を迎えに行き成り行きで『烏の城』を訪れることになった関口
京極堂はクライマックスでおいしいとこどりです(笑)

前作では関口は壊れまくってて、ほとんど登場しませんでしたから、書き手としての関口巽が復活してうれしいです。
やっぱりねぇ、ミステリはワトソン役にあたるような人物が書くべきですよ(笑)
そのほうが謎を楽しめますからね!
それと、作中で関口はある有名作家と話をしてます。
こういう設定もファンサービスかしら?
少なくとも私はうれしかったですね。