四季〜秋〜 森博嗣 

 

森 博嗣 / 講談社(2004/01/09)
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手がかりは孤島の研究所の事件ですでに提示されていた!大学院生となった西之園萌絵と、彼女の指導教官、犀川創平は、真賀田四季博士が残したメッセージをついに読み解き、未だ姿を消したままの四季の真意を探ろうとする。彼らが辿り着いた天才の真実とは?『すべてがFになる』の真の動機を語る衝撃作!

季節ごとに時間が経過していく(数年単位で)ようです。
『秋』では西之園萌絵も大学院生になっています。
ちょうど「Gシリーズ」と時間軸が同じです。
以前より近しくなった感のある犀川との関係ですが、犀川四季の関係について悩みを抱えています。
その心を知って知らずか、犀川四季の残したメッセージを探すことに執心する。
同じ頃、儀同世津子に接触する椙田という50前後の男。
彼は失踪した各務亜樹良を探していると言う。
この辺はVシリーズを読んだかたにはピンと来るでしょうね(笑)

この話はS&Mシリーズの登場人物とVシリーズの登場人物の邂逅があちこちに見うけられる作品です。
それと、Vシリーズではワザとぼかして書かれていたことなんかも、明記されています。
世津子犀川の背景やら、保呂草各務の関係やら。
そしてその後の出来事も書かれています。
だからそれぞれのシリーズのその後、という感じですね。
落ちつくべきところへ落ちついたというか。
『秋』にはあまり四季は出てきません。
出てくるのは四季の影です。それを周りが実体に辿り着きたいという希望のもと追いかける話ですね。

この話だけ読んでもあまり面白いと感じられないかもしれませんが
各シリーズを読み終わった後なら楽しめると思います。