クビシメロマンチスト 西尾維新 

 

西尾 維新 / 講談社(2002/05)
Amazonランキング:12,156位
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「いーちゃん」がクラスメイト葵井巫女子とその仲間達と送る日常は、古都を震撼させる連続殺人鬼「人間失格・零崎人識」との出会いによって揺らめきもろく崩れ去っていく・・・。
そして待ちうける急転直下の衝撃。
一つの世界が壊れる「そのとき」を書ききった新青春エンタの傑作!!

戯言シリーズ2作目です。(このシリーズをそう呼ぶらしいです)

新青春エンタって良くわからないあおりやなぁ。
まぁそれはよいとして。
本格ものとしてはちゃんと本格してるでしょう。
すこしは自分の言葉であらすじを・・・。

誕生パーティが終った後で、誕生日を祝ってもらった女の子が首をしめて殺される。
しかし彼女は誰かに恨まれるような性格ではなかった。さらに誕生パーティに出席したメンバーに疑いの目は向けられるが全員にアリバイがあった。
そしてさらに、「いーちゃん」に想いを寄せる葵井巫女子も何者かに首を締めて殺される。
クラスメイトの殺人事件と平行して育まれる京都を騒がす連続切り裂き魔(出会った時点で6人殺人)と「いーちゃん」の風変わりな友情。
果たしてクラスメイト連続殺人の犯人は?

これも表紙はかわいいイラストで、あまり推理小説というイメージがないですね。これだけだと。
タイトルはとても物騒ですけどね。

さて、このお話はまたしても「いーちゃん」が主人公です。前作から2週間後の話。
どうやら「いーちゃん」は京都の私立「鹿鳴館大学」の
学生さんだったようです。ご近所には私立「浪士館大学」があるそうです(笑)

やっぱり「いーちゃん」はかなり変わった人で常軌を逸した行動をしまくりです。
今回も彼が探偵役なんですけどね。
いっちゃうとネタバレになるので言えませんがクリスティーのあれとかあれとかの試みの軽いバージョンっていう印象が(ちっともわからんなぁ、これでは(苦笑))
あんまりここで書くと先入観だけ与えちゃって正しい判断できないかもしれないから、感想もあまり書けないわ。
めっちゃめっちゃテンションの高い巫女子とかもキャラ濃いですし。
ていうか、どのキャラもアクが強すぎて「もうおなかいっぱい」という気分。
一人だけ探偵がアクが強くてもいいけど、皆が皆アクが強いとちょっと食傷気味。
内容も分量もさほど重くないのに、ぐったりしてしまいました。
やっぱりジェネレーションギャップかな?
現実ばなれした設定を「マンガみたいな」っていいますけど、まだマンガのほうがリアルなんじゃあ?と言う感じすら受けるなぁ。
この怒涛の濃いキャラ設定。

このシリーズ、私はこの2作を読んだだけですけど、他の人の作品にたとえて言うと森博嗣氏の「S&Mシリーズ」の真賀田四季犀川教授の会話に現れる殺人とか人への感情に対しての世界観。
あれをさらにえげつなくした感じでしょうか?

ある意味このデコデコした感じも面白いかも。
でもこの作者は・・・読者を選びますね。
万人に受けるとは思えないです。
もう少しアクが抜けると読みやすいのになぁ。
ちょっと色んな要素をテンコモリにしすぎたという印象です。