幻惑密室 西澤保彦 
密室と化した社長宅で起きた殺人事件。しかも室内では時間の流れまでも狂っていた！？そんな不可思議な事件の真相解明に現れたのが＜超能力者問題秘密対策委員会（俗にチョーモンインという）出張相談員・（見習）神麻嗣子なるとんでもない少女だった。超能力とミステリの融合がここに！
うーん。なんていいますか、かなり変則的な作品であることは確かです。
新本格と超能力・・・。
超能力ですからねぇ。
密室もどんとこい！って言うものです（笑）
どんとこい！超常現象！（by上田教授fromＴＲＩＣＫ）ですよ。
話は保科匡緒（♂）という推理小説家の視点で進みます。
能解匡緒（のけ・まさお）警部はセクシーな女刑事。
そして神麻嗣子（かんおみ・つぎこ）は巫女スタイルで歩き回るかわいらしい少女。
保科・能解・神麻の３人で密室殺人及び超能力者探しの謎に挑みます。
設定からして奇抜なので、ちょっと抵抗があったんですけれども
読んでみると思ったより読みやすい。
というのも、保科の視点と言うか独白というか、そういう文章で主に話が進むのですが、結構面白いのですよ。
皆さん、何かを考えるときって頭の中で逡巡していろいろ考えると思いますが、それがそのまま文章になったという感じでしょうか。
一応シリーズもののようなので、「続きを読もうかな？」と思えるほどには面白かったですね。
最近は、超能力やらオカルトやらが登場するミステリも多いわけですが
ここまで全面にでてきてるのも珍しいかもしれないですねぇ。
なぜ家から出られなくなったか？は超能力の話ですが、誰が社長を殺したか？は純粋にミステリだから謎解きは楽しめますよ。