実況中死 西澤保彦 

 

西澤 保彦 / 講談社(2003/11)
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他人の見た風景がそのまま見えてしまう「怪能力」を得たばっかりに、殺人やストーカー行為をそのまま「体験」してしまう恐怖!切羽詰った女性の訴えに神麻嗣子能解匡緒保科匡緒の3人は、調査と推理を巡らす。そしてたどりついた、あっと驚く真実!

超能力者問題秘密対策委員会略してチョーモンインの相談員、神麻嗣子の活躍する超能力と本格パズルの融合作品。
なんだか飛んでもない設定です。
前作「幻惑密室」もとんでもない話だったわけですが、今回もとんでもない話です。
まず、雷の直撃を受けたせいで、殺人犯とおぼしき人物の意識と繋がってしまった女性。
日常生活のなか突然、テレビが映るような感覚で向こうから一方的に情報が流れてきます。
それも殺人場面や女性をストーキングしている場面ばかり。
彼女は恐怖にかられ、そして狙われている女性を守って欲しいとマスコミに訴えますがもちろん相手にはされず、狙われていた女性は本当に殺されてしまいます。
その話が保科のもとへ伝わり、そこから捜査がはじまります。

うーん。この作品の感想を一言でいうなら
どんでんがえし?(笑)

このとんでもない話を意外と読むことができるのは、キャラの設定かな?
保科の視点でほとんど話はすすみますが、彼が結構な現実主義者なので、こちらがつっこみそうなところには全部彼が突っ込んでくれますから(笑)
この作品の世界のルールをはっきりと明示してくれるので、意識に取りこみ易いのでしょう。
本格ではありますが、設定が特殊なんで、気分転換に読むといいですよ!