解体諸因 西澤保彦 

 

西澤 保彦 / 講談社(1997/12)
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エレベーターが8階から1階に降りる16秒間に解体されたOL。341個に解体された主婦。両手両足に手錠をかけられ解体された母親。首だけ順繰りにすげ替えられた7連続殺人。―すべて不可解不可能な9つのバラバラ事件はいかにして起きたのか?「名探偵」匠千暁の破天荒推理の冴えは?

9つの短編すべてがバラバラ殺人。
バラバラ殺人の品評会です。
バラバラ殺人というと、「なぜバラバラにする必要があったのか?」という謎がつきまとう訳ですが、それもいろいろあって面白いです。
ミステリで「密室」の謎もとてもワクワクする題材ですけれども
バラバラ殺人もドキドキするフレーズだと思いませんか?
え?そんなこと思う奴は変態?

否定できません(笑)

一応探偵役は匠千暁なんですが、他の人が探偵役の話もいくつか。
西澤氏はこの作品がデビュー作かと思われますが、以前紹介した「麦酒の家の冒険」で出てきたボアン先輩も無事女子高の先生になって生徒の相談に乗ってたり、タカチがでてきたりしてます。
最終的にはお話は繋がってると思うのですが、匠千暁も大学生の時だったり、卒業してフリーターになってからとか登場人物の女子高生が大学生になってたり・・・一冊の本の中で数年の時間の流れがあります。
一冊の本なのに登場人物に流れる時間があまりに早いので、お話において行かれないようにしてください(笑)