水晶のピラミッド 島田荘司 

 

島田 荘司 / 講談社
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エジプト・ギザの大ピラミッドを原寸大で再現したピラミッドで起こる怪事。
冥府の使者アヌビスが5000年の時空を超えて突然蘇り、空中30メートルの密室で男が溺死を遂げる!
アメリカのビッチ・ポイントに出現した現代のピラミッドの謎に挑む名探偵。御手洗潔。
壮大なテーマに挑んだ本格推理の名作。

再び分厚い御手洗シリーズ7作目。
アメリカ・ビッチポイントにあるガラス張りのピラミッドでレオナの映画撮影が行われます。
レオナはそこで怪物に遭遇する。
その夜ピラミッドの隣の建物の最上階で実業家が溺死。
地上30メートルの密室で溺死という不可解な謎を解かねば、レオナたちの映画撮影が出来ない。
レオナは御手洗に謎を解いてくれるように依頼に日本へ。

エジプトのファラオと少女の話と現代アメリカのレオナの話が入り混じった構成です。
最初のほうは古代エジプトの話とタイタニックの話が交互に出てきて、何の話だかまったくわからず戸惑うことだと思います。
御手洗登場は本の半ば過ぎてから・・・。
それまでは何のシリーズだったのかと不安に思いながら読み進めることになります(笑)
長いよ・・・御手洗がでてくるまでが・・・。
これはミステリファンか御手洗ファンでないと訳がわからなくて途中で放置しかねません(笑)
ですがトリックも大胆且つ派手なもので面白いですし、御手洗・石岡・レオナの会話はテンポ良く中盤からは気持ちよく読めると思います。
最初のわけのわからなさを頑張ってもらえれば、後の謎解きも楽しいし
わけわからず読んでいたものが伏線だったことに気づくと意外な驚きをあなたに与えてくれることでしょう。
前作同様少し分厚いですが、ピラミッド好きにもオススメです(笑)