緋色の研究 コナン・ドイル 

 

コナン・ドイル, 延原 謙 / 新潮社(1953/05)
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文学の知識―皆無、哲学の知識―皆無。毒物に通暁し。古今の犯罪を知悉し、ヴァイオリンを巧みに奏する特異な人物シャーロック・ホームズが初めて世に出た、探偵小説の記念碑的作品。ワトスンとホームズの出会いから、空家で発見された外傷のないアメリカ人の死体。そして第二の死体の発見……と、息つく間もなく事件が展開し、ホームズの超人的な推理力が発揮される。

これは言わずと知れた、名探偵ホームズの名作です。
この作品で初めてワトソンとホームズが出会うのです。
名探偵とちょっと抜けてる助手っていうパターンは、本格推理小説ではホームズ役とワトソン役と言い表せられることが多いです。つまりこれがその原点と言うことですね。
シャーロキアン(シャーロック=ホームズの研究家の方々のこと)の言によれば、「STUDY」というのは「研究」ではなく「習作」と約すのが正しいらしいのですがどうも「研究」でなじんでしまっているので、やっぱりこの作品は私にとっては「緋色の研究」なのです。いまさら変えられないなぁ。
私がこの本と出会ったのは、小学校の時です。
ただし私が読んだのはジュブナイル版でしたから、本作の2部にあたるアメリカでの話は省かれていたように思います。実際長じてから読んでみると、「こんなに長い話だったっけ?」と思いました。
本来歴史小説家になりたかったというコナン=ドイルですから本当はここの部分にこそ力が入っていたと言う話ですが。
それでもこれから推理小説でも読もうかなぁと思っている人には読んで欲しい本です。
私の文章は大分説明不足ですが興味を持った方はぜひ。
個人的には新潮文庫をお勧めします。
ただ、以前のタイルをはったような表紙が好きだったのですが今はホームズが歩いてる姿の表紙になってしまっていて(もちろんそれもかっこいいですけどね)少し残念です。